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ゴンペルツ曲線とは?ロジスティック曲線との違いや特徴を初心者向けにわかりやすく解説【図解付き】

クマノくらげ

はじめに

商品やサービスの利用者数、生物の成長、人口の変化などをグラフにすると、最初はゆっくり増え、途中で急激に伸び、最後は上限に近づいて伸びが鈍くなることがあります。

このような成長を表すときに使われるのが、ゴンペルツ曲線です。

しかし、ゴンペルツ曲線について調べると、よく似たものとしてロジスティック曲線も登場します。

そのため、

  • ゴンペルツ曲線とはどのような曲線なのか
  • なぜS字型になるのか
  • ロジスティック曲線とは何が違うのか
  • どのような場面で使い分けるのか
  • ITパスポートや基本情報、応用情報ではどこまで覚えるべきか

と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

ゴンペルツ曲線を一言で表すと、

「成長の前半と後半が左右非対称になるS字型の成長曲線」

です。

ロジスティック曲線も同じようなS字型ですが、ロジスティック曲線は中央を境にほぼ対称なのに対し、ゴンペルツ曲線は比較的早い段階で成長速度が最大になり、その後は長い時間をかけて上限へ近づいていきます。

この記事では、ゴンペルツ曲線の意味や仕組み、具体例、ロジスティック曲線との違いについて、会話を中心に初心者向けにわかりやすく解説します。

ゴンペルツ曲線とは?

ゴンペルツ曲線は時間の経過とともに、ある数量がどのように増えていくかを表す成長曲線の一つだよ。

右肩上がりの直線とは違うの?

違うよ。ゴンペルツ曲線では、ずっと同じ速さで増え続けるわけではないんだ。

一般的なゴンペルツ曲線では、次のような変化を表します。

  1. 最初はゆっくり増える
  2. 途中で成長が加速する
  3. 比較的早い段階で成長速度が最大になる
  4. その後は成長速度が低下する
  5. 最終的な上限へゆっくり近づく

グラフにすると、アルファベットのSに似た形になります。

このような曲線は、まとめてシグモイド曲線S字曲線と呼ばれます。

ゴンペルツ曲線は、生物の成長、細菌や腫瘍の増殖、人口動態、製品やサービスの普及など、上限のある成長を表すモデルとして利用されてきました。

ゴンペルツ曲線をパン屋で例えてみよう

数式を使わずに説明できる?

新しく開店したパン屋で考えてみよう。

開店直後は、まだお店の存在を知っている人が少ないため、来店客はゆっくりとしか増えない。

しかし、口コミやSNSで評判が広がると、来店客が急速に増えていく。

その後、地域の多くの人に店の存在が知られると、新しく来店する人の数は少しずつ減っていく。

地域の人口には限りがあるから、永遠には増えないね。

そう。最終的には、ある一定の来店客数に近づいていく。

この変化を整理するとこんな感じ。

段階パン屋の状態
導入期店を知る人が少なく、来店客はゆっくり増える
成長期口コミが広がり、来店客が急増する
成熟期多くの人に知られ、増加速度が低下する
飽和期地域内の上限に近づき、ほとんど増えなくなる

ただの一直線じゃなくて、成長速度が途中で変化し、最後には一定の上限へ近づく現象を表すのがゴンペルツ曲線なんだね。

ゴンペルツ曲線の基本的な式

代表的なゴンペルツ曲線は、次の式で表されるよ。

y = K × e^(-a × e^(-bt))
記号意味
y時点tにおける数量
t経過時間
K最終的に近づく上限
a曲線の位置や初期状態に関係する値
b成長速度に関係する値
eネイピア数。約2.718の定数

うわぁ。なんだか複雑そう。

えぇと。確かただの直線がy = axとかだったかな。

まぁ、とにかくS字になっているってわかっていればとりあえずはOKだよ。次の特徴をおさえるようにしよう。

  • S字型の成長を表す
  • 最終的な上限がある
  • 左右が非対称である
  • 成長速度が最大になる時点は中央より前にある

上限へ達するのではなく近づいていく

最後には上限と同じ数になるの?

数学上は、上限へ限りなく近づいていくと考えるよ。

例えば、最終的な上限が1万人だとしても、モデル上は、

  • 9,000人
  • 9,800人
  • 9,950人
  • 9,990人

というように、徐々に1万人へ近づいていく。

このような線を漸近線というんだ。

上限を超えずに、少しずつ近づいていくんだね。

そう。ただし現実のデータは変動するから、一時的に予測上限を超えることもあるよ。曲線はあくまで現象を単純化したモデルなんだ。

変曲点とは?

ゴンペルツ曲線とロジスティック曲線を比較するうえで重要なのが、変曲点だよ。

変曲点?

変曲点とは、簡単に言うと、こんな感じ。

「増加速度が最大になり、そこから増え方が弱まり始める地点」

数量そのものが最大になる地点ではないんだね。

違うよ。最も勢いよく増えている地点だね。

車で例えると、

  • 数量:それまでに進んだ距離
  • 成長速度:車の速度
  • 変曲点:車の速度が最も速くなる地点

という関係です。

変曲点より前では、時間が進むほど成長速度が上がります。

変曲点を過ぎると、数量自体は増え続けますが、成長速度は少しずつ下がります。

ゴンペルツ曲線の変曲点は約36.8%

ゴンペルツ曲線では、いつ成長速度が最大になるの?

基本的なゴンペルツ曲線では、上限の約36.8%に達したときだよ。

ゴンペルツ曲線の変曲点における値は、上限をKとすると次のようになります。

K ÷ e ≒ 0.368K

つまり、最終的な上限が1万人の場合、約3,680人に達したあたりで成長速度が最大になります。

その後も人数は増えますが、増加の勢いは少しずつ低下します。

まだ上限の半分にも達していないのに、勢いが落ち始めるんだね。

そう。それがロジスティック曲線との大きな違いなんだ。

ロジスティック曲線とは?

ロジスティック曲線もS字型なんだよね?

そう。ロジスティック曲線も、上限のある成長を表す代表的なモデルだよ。

代表的なロジスティック曲線は、次のような式で表されます。

y = K ÷ {1 + e^(-r(t-t₀))}
記号意味
y時点tにおける数量
t経過時間
K最終的に近づく上限
r成長速度に関係する値
t₀曲線の中央となる時点
eネイピア数

うぅん。また複雑そうな・・・。

ロジスティック曲線も特徴をおさえておけばとりあえずOKだよ。

  • 最初はゆっくり増える
  • 途中で急速に増える
  • 最後は上限へ近づく

ゴンペルツ曲線と違うところは?

ゴンペルツ曲線と異なり、変曲点を中心として前半と後半が対称になるのが基本的な特徴だね。

ゴンペルツ曲線とロジスティック曲線の違い

どちらもS字型なら、見分けるのが難しそう。

曲線の左右が対称かどうかに注目しよう。

ロジスティック曲線

ロジスティック曲線は、変曲点を中心にほぼ左右対称です。

成長速度が最大になるのは、数量が上限の50%に達した時点です。

ゴンペルツ曲線

ゴンペルツ曲線は左右非対称です。

成長速度が最大になるのは、数量が上限の約36.8%に達した時点です。

そのため、ロジスティック曲線より早い段階で増加速度のピークを迎え、その後は比較的長い時間をかけて上限へ近づきます。

形の違いを簡単に整理しよう

曲線前半変曲点後半
ゴンペルツ曲線ゆっくり始まり、早めに加速する上限の約36.8%長い時間をかけて上限へ近づく
ロジスティック曲線ゆっくり始まり、中央まで加速する上限の50%前半とほぼ対称に減速する

ゴンペルツ曲線は、成長の山場が少し左側にあるんだね。

ジェットコースターで例えてみよう

二つの曲線の違いの例えはない?

ジェットコースターの加速で例えてみよう。

ロジスティック曲線の場合

コース全体の中央まで徐々に加速し、中央で最高速度になります。

その後は、前半と同じような形で減速します。

つまり、加速と減速のバランスがほぼ対称です。

ゴンペルツ曲線の場合

コースの比較的早い位置で最高速度になります。

その後は、長い距離を使って少しずつ減速します。

ロジスティック曲線は中央が山場で、ゴンペルツ曲線は山場が前寄りなんだね。

そう。そのため、後半の伸びが長く続くようなデータにゴンペルツ曲線が合うことがあるんだ。

ゴンペルツ曲線とロジスティック曲線の比較表

項目ゴンペルツ曲線ロジスティック曲線
曲線の形左右非対称のS字型左右対称のS字型
上限あるある
変曲点上限の約36.8%上限の50%
成長速度のピーク比較的早い中央
上限への近づき方後半が長くなりやすい前半と後半が対称
主な用途生物成長、腫瘍、普及予測など個体群、普及率、確率モデルなど
向いているデータ非対称な成長対称に近い成長
数学的な特徴指数関数が二重に含まれる比較的単純なシグモイド関数

なぜゴンペルツ曲線は左右非対称になるの?

どうしてロジスティック曲線と違って、左右非対称になるの?

成長を抑える力の考え方が違うからだよ。

ロジスティックモデルでは、現在の数量が上限に近づくほど、成長が抑えられると考えます。

一方、ゴンペルツモデルでは、現在の数量と上限との比率に応じて、成長率が変化すると考えます。

この違いによって、ゴンペルツ曲線では成長速度のピークが前寄りになり、その後の減速期間が長くなります。

同じS字型でも、成長の仕組みを表す考え方が違うんだね。

そう。見た目だけでなく、背景となるモデルにも違いがあるんだ。

ゴンペルツ曲線が使われる分野

ゴンペルツ曲線は、さまざまな分野で利用されています。

分野利用例
生物学動物や植物の体重・大きさの成長
微生物学細菌数の増加
医学腫瘍の成長
人口統計年齢と死亡率の関係
マーケティング商品やサービスの普及予測
技術予測新技術の導入・成熟過程
経営分析売上や利用者数の成長予測
農業家畜や作物の成長予測

ゴンペルツモデルは、もともと人間の死亡率を表すために提案され、その後、生物の成長など幅広い分野へ応用されるようになりました。

商品の普及をゴンペルツ曲線で考える

マーケティングでは、どのように使うの?

新しい商品やサービスの利用者数を予測するときに使われることがあるよ。

例えば、新しいスマートフォン向けサービスを開始したとします。

導入直後

サービスを知っている人が少ないため、利用者数はゆっくり増えます。

成長期

広告や口コミによって認知度が上がり、利用者が急増します。

成熟期

利用する可能性の高い人の多くが登録し、新規利用者の増加速度が下がります。

飽和期

市場規模の上限へ近づき、利用者数はほとんど増えなくなります。

後半に長い伸びが続く場合は、ゴンペルツ曲線が合う可能性があるんだね。

そう。ただし、最初からどちらかに決めつけず、実際のデータに当てはめて比較することが大切だよ。

ゴンペルツ曲線と製品ライフサイクルの違い

導入期、成長期、成熟期という話なら、製品ライフサイクルと同じ?

関係はあるけれど、同じものではないよ。

項目ゴンペルツ曲線製品ライフサイクル
種類数学的な成長モデルマーケティング上の考え方
主な対象累積利用者数、成長量など売上や利益、市場段階
主な段階初期成長、急成長、飽和導入期、成長期、成熟期、衰退期
衰退の表現基本モデルでは直接表さない衰退期を含む
主な目的数量の変化を数式で表す市場戦略を考える

ゴンペルツ曲線は、基本的に上限へ近づくまでの成長を表します。

一方、製品ライフサイクルには、成熟後に売上が減少する衰退期も含まれます。

ゴンペルツ曲線と指数関数的成長の違い

最初に急激に増えるなら、指数関数と同じ?

指数関数的成長には、基本的に上限がないんだ。

項目指数関数的成長ゴンペルツ曲線
上限基本的にないある
増加速度数量が増えるほど大きくなる途中で最大となり、その後は低下する
曲線の形J字型S字型
適した期間成長初期初期から飽和まで
制約の少ない初期の細菌増殖上限を含む生物成長や普及

指数関数は増え続けるけれど、ゴンペルツ曲線は途中からブレーキがかかるんだね。

ゴンペルツ曲線と正規分布の違い

形が曲線なら、正規分布とも関係があるの?

用途がまったく違うよ。

項目ゴンペルツ曲線正規分布
S字型釣鐘型
主な目的時間に伴う累積的な成長を表すデータのばらつきを表す
横軸の例時間身長、点数、誤差
縦軸の例累積利用者数、体重出現頻度、確率密度
上限成長量の上限へ近づく中央を頂点として左右へ低下する

ゴンペルツ曲線は基本的に増加し続けますが、正規分布は中央で最大になり、その後は減少します。

ゴンペルツ曲線のメリット

非対称な成長を表現できる

ゴンペルツ曲線の最大の特徴は、前半と後半で形が異なる成長を表せることです。

ロジスティック曲線ではうまく表せない、成長速度のピークが早く、その後の減速が長く続く現象に対応できます。

最終的な上限を推定できる

実際のデータをゴンペルツ曲線へ当てはめることで、最終的にどの程度まで成長する可能性があるかを推定できます。

少ないパラメータで成長を表せる

比較的少ないパラメータで、初期、急成長、飽和までの変化を表現できます。

幅広い分野で利用できる

生物学、医学、人口統計、経営、マーケティングなど、さまざまな分野の成長データに利用されています。

ゴンペルツ曲線のデメリット・注意点

すべての成長に合うわけではない

成長データなら、何でもゴンペルツ曲線を使えるの?

実際のデータがゴンペルツ型の変化をしている場合に限られるよ。

前半と後半が対称に近い場合は、ロジスティック曲線の方が合う可能性があります。

外部環境の急変を表しにくい

法律の変更、競合商品の登場、災害、価格改定などによって成長傾向が急変すると、単純なゴンペルツ曲線では十分に表せないことがあります。

上限の推定が不安定になることがある

成長の初期データしかない状態では、最終的な上限を正確に予測することは難しくなります。

衰退を直接表すモデルではない

基本的なゴンペルツ曲線は、数量が上限へ向かって増える過程を表します。

成長後に売上や利用者数が減少する現象は、別のモデルや追加の条件が必要です。

ゴンペルツ曲線とロジスティック曲線はどちらを使う?

結局、どちらを選べばいいの?

実際のデータの形を見て決める必要があるよ。

大まかな選び方は、次のとおりです。

ゴンペルツ曲線が向いている可能性がある場合

  • 成長速度のピークが早い
  • 前半と後半が非対称である
  • ピーク後も長い期間にわたって少しずつ成長する
  • 上限へ近づく速度が遅い
  • 生物や腫瘍などの成長データを扱う

ロジスティック曲線が向いている可能性がある場合

  • 成長の前半と後半が対称に近い
  • 上限の約半分で成長速度が最大になる
  • 単純で解釈しやすいモデルを使いたい
  • 人口や普及率などの標準的なS字成長を扱う

ただし、見た目だけで判断するのではなく、実務や研究では両方のモデルをデータへ当てはめ、誤差や適合度を比較して選ぶことが重要です。

適合度とは?

曲線がデータに合っているかは、どう判断するの?

予測値と実際の値の差を確認するんだ。

代表的には、次のような指標が使われます。

  • 残差平方和
  • 平均二乗誤差
  • 決定係数
  • AIC
  • BIC

ただし、数値上の当てはまりがよいだけでなく、次の点も確認する必要があります。

  • 推定した上限が現実的か
  • パラメータを説明できるか
  • 未知のデータも予測できるか
  • 対象となる現象の仕組みに合っているか

グラフがきれいに見えるだけでは不十分なんだね。

そう。モデルは目的やデータに合わせて選ぶ必要があるよ。

シグモイド曲線との違い

シグモイド曲線という言葉もあるけど、ゴンペルツ曲線と同じ?

シグモイド曲線は、S字型の曲線をまとめた呼び方だよ。

ゴンペルツ曲線とロジスティック曲線は、どちらもシグモイド曲線の一種です。

用語意味
シグモイド曲線S字型の曲線の総称
ゴンペルツ曲線左右非対称の代表的なシグモイド曲線
ロジスティック曲線左右対称の代表的なシグモイド曲線
一般化ロジスティック曲線曲線の非対称性などを調整できる拡張モデル

シグモイド曲線という大きなグループの中に、ゴンペルツ曲線とロジスティック曲線があるんだね。

そういう関係だよ。

AIで使われるシグモイド関数との関係

AIのニューラルネットワークにもシグモイド関数が出てくるよね。

AIで一般的にシグモイド関数と呼ばれるものは、標準的なロジスティック関数を指すことが多いよ。

AIでは、入力値を0から1の範囲に変換する活性化関数として利用されます。

一方、ゴンペルツ曲線は、主に時間に伴う成長量や普及率を表すモデルとして使われます。

項目成長モデルAIのシグモイド関数
主な目的時間による成長を表す入力値を0から1へ変換する
横軸時間などニューロンへの入力値
縦軸数量や割合出力値
代表例ゴンペルツ曲線、ロジスティック曲線ロジスティック関数

同じ数式が、分野によって異なる目的で利用されることがあります。

ゴンペルツ曲線の試験対策ポイント

ゴンペルツ曲線は、ITパスポート、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験の定番用語とはいえません。

そのため、試験対策として数式を細かく暗記する優先度は高くありません。

ただし、次の関連分野を理解するうえで役立ちます。

  • 成長曲線
  • 需要予測
  • 市場予測
  • 製品普及率
  • データ分析
  • 回帰分析
  • 非線形モデル
  • シグモイド関数
  • ロジスティック曲線
  • AI・機械学習

試験別の重要度を整理すると、次のようになります。

試験重要度押さえるポイント
ITパスポート低いS字型の成長や製品普及の考え方
基本情報技術者低い指数関数、シグモイド関数との違い
応用情報技術者低~中需要予測、データ分析、モデル選択との関係
統計・データ分析系資格中~高式、変曲点、パラメータ、適合度
AI・機械学習系資格関連知識ロジスティック関数や非線形モデルとの違い

試験で覚えたい比較表

用語曲線の形上限主な特徴
指数関数的成長J字型なし数量が増えるほど急激に増える
ゴンペルツ曲線非対称なS字型あり上限の約36.8%で成長速度が最大
ロジスティック曲線対称なS字型あり上限の50%で成長速度が最大
正規分布釣鐘型成長の上限ではないデータのばらつきを表す

試験では、ゴンペルツ曲線の数式まで覚える必要はない?

一般的な情報処理技術者試験なら、まずは左右非対称のS字型という特徴を優先しよう。

ロジスティック曲線は左右対称で、変曲点が50%なんだね。

そう。ゴンペルツ曲線の変曲点が約36.8%という違いまで覚えれば、かなり整理できているよ。

よくある誤解

成長速度が最大になった後も数量は増える

変曲点を過ぎると減り始めるの?

減るのは成長速度であって、数量そのものではないよ。

例えば、利用者数が次のように変化したとします。

利用者数の増加
1年目100人増加
2年目500人増加
3年目1,000人増加
4年目800人増加
5年目400人増加

4年目以降も利用者数は増えています。

ただし、1年間に増える人数が少なくなっています。

上限は絶対に正しい未来の値ではない

ゴンペルツ曲線から推定された上限は、現在のデータとモデルをもとに計算した予測値です。

市場環境や技術、価格、法律などが変化すれば、実際の上限も変わる可能性があります。

S字型のデータなら必ずゴンペルツ曲線になるわけではない

S字型の曲線には、次のような複数のモデルがあります。

  • ゴンペルツ曲線
  • ロジスティック曲線
  • 一般化ロジスティック曲線
  • リチャーズ曲線
  • ワイブル型の成長曲線

データがS字型に見えるだけで、ゴンペルツ曲線と断定することはできません。

ロジスティック曲線より優れているわけではない

ゴンペルツ曲線の方が高性能なの?

目的やデータによって適切なモデルが異なるよ。

対称に近いデータでは、ロジスティック曲線の方が単純で解釈しやすく、適切な場合があります。

ゴンペルツ曲線とロジスティック曲線のどちらが常に優れている、という関係ではありません。

ゴンペルツ曲線は将来を確実に当てるものではない

ゴンペルツ曲線は、観測されたデータの傾向を単純化して表す数学モデルです。

予測には次のような不確実性があります。

  • 元データの量や品質
  • 成長段階
  • 外部環境の変化
  • 上限値の推定
  • モデルの選び方

特に成長初期のデータだけで、遠い将来の上限を断定するのは危険です。

まとめ

ゴンペルツ曲線とは、最初はゆっくり増え、途中で急速に成長し、その後は長い時間をかけて上限へ近づく、左右非対称のS字型曲線です。

生物の成長、細菌や腫瘍の増殖、商品やサービスの普及など、最終的な上限がある成長を表すために利用されます。

よく似たロジスティック曲線との大きな違いは、曲線の対称性と変曲点です。

ロジスティック曲線は左右対称で、上限の50%に達した時点で成長速度が最大になります。

一方、ゴンペルツ曲線は左右非対称で、上限の約36.8%に達した時点で成長速度が最大になります。

そのため、ゴンペルツ曲線は比較的早く成長のピークを迎え、その後はゆっくりと上限へ近づく現象を表すのに向いています。

最後に要点を整理します。

項目内容
用語ゴンペルツ曲線
英語Gompertz curve/Gompertz function
一言でいうと左右非対称のS字型成長曲線
主な変化ゆっくり成長、急成長、減速、飽和
上限ある
変曲点上限の約36.8%
主な用途生物成長、腫瘍、人口、商品普及、需要予測
ロジスティック曲線との違いゴンペルツ曲線は非対称、ロジスティック曲線は対称
ロジスティック曲線の変曲点上限の50%
指数関数との違いゴンペルツ曲線には上限がある
注意点すべての成長データに合うわけではない
覚え方「ゴンペルツは成長の山場が前寄り」

ゴンペルツ曲線は、最初にゆっくり増えて、早めに成長のピークを迎え、その後は長い時間をかけて上限へ近づく曲線なんだね。

その理解でバッチリ。左右非対称なのが大きな特徴だよ。

ロジスティック曲線は左右対称で、上限の半分に達したときに成長速度が最大になるんだね。

そう。ゴンペルツ曲線は約36.8%、ロジスティック曲線は50%と覚えると、違いを整理しやすいよ。

どちらが優れているというより、実際の成長データの形に合う方を選ぶんだね。

そう。曲線は未来を確実に当てるものではなく、複雑な現象を理解したり予測したりするためのモデルなんだよ。

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